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イタリアの「食」の歴史|世界の食を読もう

ピザにチーズにワインに魚貝!何を食べても美味しそうな国、イタリアには、どんな「食」の歴史があるの?

「READ FOOD」は、食べることが大好きで、食べることが人生の大きな幸せで、突き詰めていたらカロリーや糖質だけでなく食品添加物まで知りたくなった40代女性が始めたブログです。「世界の食を読もう」シリーズは、いつの日か、世界中のおいしいものを食べる世界一周旅行を夢見て、まずは情報を集めて知識を増やしておこうと、AIで情報を検索し、自分の言葉で編集する二人三脚スタイルで書いています。

古代ローマ時代:食文化の基礎ができた

古代ローマ時代、以下のようなイタリアの食文化の基礎が築かれました。

・ローマ人は1日3度の食事をとる
・主食は、小麦、大麦、スペルト小麦などの穀物から作られるプルスラサルサと呼ばれる穀物粥
・豆類も重要な食材

ちなみに、古代ローマ時代とは、ローマ建国の年といわれる紀元前753年から、西ローマ帝国が滅亡した476年までを指します。つまり約1200年ですね。

といっても、いきなり食文化の基礎ができたわけではなく、1200年という時をかけ、少しずつ確立されていったようです。

また、この時代に、オリーブオイルワインが料理に欠かせない存在となったという点も興味深いです。ハーブスパイスもふんだんに使われました。

特に注目したいのは「ガルム」と呼ばれる魚醤で、これが後のイタリア料理のソースやマリネの基礎となりました。

魚醤「ガルム」とは?


ガルムは、古代ローマ時代に広く使用された発酵タイプの魚醤で、現代のナンプラーや日本の魚醤の先駆けとされる重要な調味料です。

臭さが魅力の魚醤が、イタリアンにもあるなんて!

ガルムについて、ちょっと詳しく調べてみました。

起源と歴史

ガルムの起源は古代ギリシャにさかのぼり、語源はギリシャ語の「ガロス」または「ガーロン」。古代ローマでは紀元前1世紀から紀元後2世紀にかけて特に盛んに生産され、主要な調味料として使用されました。

地中海沿岸地域、特にスペインのカディス地方やイタリアのポンペイなどが主要な生産地でした。ガルムの生産と輸出によって、古代ギリシャのエンポリウムの繁栄や、ローマの地中海沿岸地域への進出につながったといわれています。

製造方法

ガルムの伝統的な製造方法は以下の通りです。

1. 新鮮な小魚(アンチョビやカタクチイワシなど)を洗い、頭と内臓を取り除く。
2. 魚を粗塩と交互にミルフィーユ状(層状)に積み重ねる。
3. 塩漬けした魚を容器に入れ、6ヶ月から1年間発酵させる。
4. 発酵が完了したら、容器の底に溜まった液体を濾過してガルムを抽出する。

古代ローマでは、発酵中の強い臭いのため、ガルムの生産は都市の郊外で行われていました。

特徴と用途

ガルムの完成品は、さぞや強烈なニオイと味だろうな‥‥と思いきや、まろやかで繊細な風味を持ち、栄養価が高いのが特徴です。タンパク質やアミノ酸、特に天然のうま味成分であるグルタミン酸を多く含んでいます。

主な用途は以下の通りです。

1. 調味料:魚料理、肉料理、野菜料理、ソース、スープなどに使用。
2. 保存食の加工:塩味と風味を補うために利用。

古代ローマでは、ガルムは庶民の日常食から富裕層向けの高級品まで幅広く使用されました。最高級のガルムは、驚いたことに、高級な香水と同程度の価格で取り引きされていたとか!

現代における復活

ローマ帝国の滅亡とともにガルムの製法は途絶えましたが、近年では古代の資料を元にガルムの復元にトライする人々がいます!例えば、スペインのアンダルシア地方では、カディス大学と共同でポンペイの街で使われたレシピを再現し、現代に蘇らせたガルムが開発されています。

現代のガルムは、すっきりとした味わいの中に魚介の旨味とコクが凝縮されていて、世界の魚醤の中でも特に上品で風味が良く、臭みが少ないのが特徴です。

料理人の間でも注目され、ミシュラン星付きレストランのシェフにも愛用者がいるなど、新しい調味料として普及が進んでいます。

中世:ポタージュスープの登場

中世になると、イタリアは多くの小国や都市国家に分かれ、それぞれが独自の食文化を育みました。

この時期、シチュー煮込み料理が人気となり、日本でもおなじみのスープ料理「ポタージュ」が、現在のイタリア料理におけるスープの原型となりました。

一方、修道院では自給自足の生活が営まれ、野菜ハーブを使ったシンプルな料理が発展しました。また、13世紀から14世紀にかけて、パスタが一般家庭に普及し始めました。

もはや、現代とほぼ変わらない?

ルネサンス期:有名シェフとパスタ

14世紀から16世紀にかけてのルネサンス期は、絵画だけではなくイタリア料理にも大きな変革をもたらしました。この時期、多くの著名なシェフや料理家が登場し、イタリア料理がより洗練されたものへと進化したのです。

特筆すべきは、パスタの発展です。15世紀には、現代では一般的な棒状の乾燥パスタが誕生し、イタリア料理の象徴となりました。また、ピザもこの時期に現代に通ずる形に整えられ、トマトソースを使ったピザが広まりました。

著名なシェフ・料理家

ルネサンス期に登場した著名なシェフや料理家の代表は、以下の4名です。

マルティーノ・ダ・コモ
15世紀のイタリアを代表する料理の専門家で、西洋初の有名シェフと考えられています。彼の著書「料理の技法」は、イタリア料理文学の画期的な作品とされています。

バルトロメオ・スカッピ
16世紀のイタリアルネサンス期の有名シェフで、教皇ピウス4世の個人シェフを務めました。1570年に出版された彼の記念碑的な料理本「Opera dell’arte del cucinare」には、約1,000のルネサンス料理のレシピが掲載されています。

クリストフォロ・ディ・メッシスブーゴ
フェラーラのエステ家の宮廷で料理人を務めました。彼の著書「Banchetti, composizioni di vivande e apparecchio generale」では、完璧な宴会の作り方や宮廷での公式な祝宴のメニューが詳細に記述されています。

ヴィンチェンツォ・チェルヴィオ
肉を切る専門家(トリンチャンテ)として有名で、その技術は芸術的なパフォーマンスとして評価されました。

これらのシェフや料理家たちは、イタリア料理の発展に大きく貢献し、現代のイタリア料理の基礎を築いたと言えます。彼らの料理本や技術は、当時のイタリア料理がどれほど洗練されていたかという進化を示す貴重な証拠となっています。

近代:トマト料理と世界への拡散


18世紀から19世紀にかけて、イタリア料理は大きな変化を遂げます。これまでもトマトソースはあったものの、18世紀には、トマトがイタリア料理に本格的に導入されました。ナポリ人がトマトを食用に改良し、パスタソース肉のトマト煮込みなどに使用されるようになりました。

19世紀から20世紀にかけて、イタリア料理は加速度的に世界中に広まりました。イタリアからの移民が各国でイタリアン・レストランを開き、イタリア料理の国際的な評価が高まっていったのです。

統一後のイタリア:地域料理の融合


1861年のイタリア統一後、地域間の移動が増え、各地方の特色ある料理が広まりました。これにより、イタリア料理はさらに多様性を増した豊かなものとなりました。

この時期に広まった特色ある料理は、以下のようなものです。

カルボナーラ
ローマの伝統的なパスタ料理で、卵、チーズ、ベーコンを使用

アマトリチャーナ
ローマ近郊で生まれた比較的新しいパスタ料理で、ベーコンとチーズを使用したトマトソースパスタ

ローマ風ピッツァ
ナポリピッツァとは異なり、薄くてクリスピーな生地が特徴の四角いピザ

フィレンツェ風ステーキ
トスカーナ地方の名物料理で、キアーナ牛を使用したロースステーキ

リボッリータ
トスカーナ地方の名物スープで、パンと野菜をベースにした料理

ペペロンチーノ
南部発祥のパスタ料理で、ニンニク、オリーブオイル、唐辛子の3つの材料で作られる

ボンゴレ
南部の代表的なパスタ料理で、アサリなどの二枚貝を使用。ロッソ(トマトソース)とビアンコ(白ワイン)の2種類がある

アクアパッツァ
南部の代表的な魚料理で、新鮮な魚介類を使用したさっぱりとした味わいが特徴

これらの料理は、それぞれの地域の特色を反映していて、統一後、人々が移動することによって全国に広まりました。

地域による特色とは、
・北部:酪農が盛んなため、バターやチーズを使った料理が多い
・中部:海と山の幸を活かした料理
・南部:太陽の恵みを受けたトマトやオリーブオイルを使った料理
といったものに分けられます。

このように、地域ごとの食材や調理法の違いが融合し、イタリア料理の多様性がさらに増したのです。

20世紀:カフェメニュー・パスタ元年

20世紀に入ると、イタリア料理はさらなる進化を遂げます。エスプレッソやカプチーノといったコーヒー文化が発展し、ティラミスやジェラートなどのデザートも世界中で人気を博すようになりました。

日本でももはや定番人気ですね。

また、1955年に日清製粉グループのマ・マーマカロニ株式会社(当時の社名は日本マカロニ株式会社)でマカロニが発売されたことをきっかけに、イタリア料理は日本でも広く親しまれるようになりました。

ちなみに、1955年は日本の「パスタ元年」と呼ばれています。なぜなら、この年、日本製粉株式会社(現在のニップン)も「オーマイカットマカロニ」を発売したからです。

ここから、日本ではパスタの本格的な大量生産が始まり、その後のパスタ普及の基礎となりました。

現代:地中海式ダイエット・無形文化遺産

現代のイタリア料理は、伝統を守りつつ革新的なアプローチも取り入れています。

1950年代、アメリカの生理学者アンセル・キーズ博士が地中海地域の食生活に注目したことで注目を集めた地中海式ダイエットの影響で、オリーブオイルや新鮮な野菜を使った健康的な料理が重視されています。

2010年には、イタリア料理がユネスコの無形文化遺産に登録され、その文化的価値が国際的に認められました。

スローフード運動の影響

20世紀末から21世紀にかけて、イタリアから始まったスローフード運動が世界的に広がりました。この運動は、地域の食材を重視し、環境に配慮した食文化を推進しています。

これにより、イタリア料理はさらに深みを増し、食事を楽しむ文化がより一層強調されるようになりました。

現在のイタリア料理


このように、イタリアの「食」の歴史は、古代ローマから現代に至るまで、常に変化と進化を続けてきました。地域性を大切にしながらも、新しい要素を取り入れ、世界中の人々に愛される料理文化として発展してきたのです。

それでは最後に、現在のイタリア料理の主な特徴をまとめます。

伝統と革新の融合
イタリア料理は伝統的な味わいを大切にしながら、現代的なアプローチを取り入れています。例えば、古典的なレシピに新しい食材やテクニックを組み合わせることで、斬新な料理が生み出されています。

サステナビリティへの注目
SDGs(持続可能性)を重視する傾向が強まっています。地元産の食材を優先的に使用する「地産地消」を取り入れ、季節に応じたメニュー作りが行われています。また、食品廃棄物を減らすゼロウェイストの取り組みも広がっています。

植物性食品の台頭
ヴィーガンベジタリアン向けのメニューが増加しています。伝統的なイタリア料理をベースに、植物性の食材を使用したパスタ、リゾット、ラザニアなどが開発されています。

フュージョン料理の人気
イタリア料理と他の国の料理を融合させたフュージョン料理が注目を集めています。特に日本料理との組み合わせ(和風イタリアン)や、メキシコ料理との融合が人気です。

アルティジャナーレ(職人的)な製品への注目
大量生産品ではなく、職人が丁寧に作った”Artigianale“な食材や製品への関心が高まっています。特に、特定の地域や生産者による高品質な食材が重視されています。

健康志向の強化
健康に配慮した料理が増加しています。脂肪減糖質減のメニューや、オーガニック食材を使用した料理が人気です。地中海式ダイエットの影響も大きく、オリーブオイルや新鮮な野菜を使った健康的な料理が重視されています。

デジタル化とテイクアウトの普及
パンデミックの影響もあり、テイクアウトやデリバリーサービスが拡大しています。また、レストランとアリメンターリ(食料品店)を組み合わせた新しいビジネスモデルも登場しています。

その新しいビジネスモデルの代表が、2007年にイタリアのトリノで開業した食品スーパーマーケット「イータリー(Eataly)」です。

Eatalyは現在、ニューヨークやドバイなど世界各地に店舗を展開していて、食材の購入から調理、飲食までを一か所で完結できる利便性が魅力です。

日本でも、東京を中心に店舗が増えてますね!

輸出の拡大
イタリアの食品・飲料産業の輸出が好調で、2024年の最初の7ヶ月間で9.3%増加しました。これは、世界中でイタリア料理の人気が高まっていることを示しています。

以上のように、2024年のイタリア料理は伝統を守りながらも、健康、サステナビリティ、革新性を重視する方向に進化しています。同時に、世界中の食文化との融合や、新しいビジネスモデルの採用など、柔軟な変化も見られます。

イタリアの食は、思っていたより歴史が深い✨今も食べているようなイタリアンが、大昔から原形があったことにもびっくり。

イタリアの「食」の歴史については、ここまでにしたいと思います。次回から、具体的なイタリア食を掘り下げて見ていきましょう!

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